宮城県角田市にある、曹洞宗・長泉寺です。いち早く環境ISOを取り入れ、環境活動を推進しています。

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平成29年11月15日

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エンディング産業展(平成29年8月30日)

   おはようございます。
   先日(8月23日)、東京ビッグサイトで開催中のエンディング産業展を見学してきました。その様子の一部は当日のNHKニュースによりテレビで紹介されました。世間での関心の高さが伺えますが、展示タイトルの示す通り、それはあくまで葬儀に関する「産業展」であって宗教とは切り離されたものであり、それはそれで興味深く見学してまいりました
   まず第一に来場者の多いことに驚かされました。大別すると、①業界関係者、②僧侶など寺院や教団関係者らしき者多数、③一般、④ひやかし、になります。エンディング関係の産業展ですから仏式のみならず神式、キリスト教式、その他の宗教式とあってしかるべきと思うのですが、大部分が仏式関係の展示ブースばかりでした。また創価学会、立正佼成会、幸福の科学等々、明治期以降の比較的新しい教団関係に関する特別なブースは見当たりませんでした。
   理由としては、新しい教団に於いてはそれぞれの教団内部で市場が確保されており、新規参入する隙がないからではないでしょうか
   第二に、各ブースを見ると、①法具(仏具)関係、②石材関係、③霊柩車関係、④納棺関係(棺、納衣、骨函、骨壺等)、⑤写真関係、⑥遺体一時保管関係(冷蔵庫、冷凍庫等)、⑦祭壇周囲関係(仏壇、祭壇、生花、照明、音楽等)、⑧IT関係、⑨遺言書関係、⑩仏事相談コーナー、その他となります。
   まるでおもちゃ箱をひっくり返したようににぎやかで多種多彩。これまでの伝統的な品々を無理矢理斬新的な色彩やデザインにしたものがずらりと並び呆気にとられてしまいました。けれども意味的にはそれらの物は昔と今と大同小異でほとんど変わるものでなく、特に惹かれるものではなく残念に思いました。
   僧侶の格好をして、たどたどしい発音で般若心経を読経するITロボット君がいましたが、そこにこのエンディング産業展が象徴されていたように思います
   すなわち、エンディング産業に宗教は不在。むしろ不要と言うことです。セレモニーに珍しさだけを添えるだけの産業展だとすれば何と底の浅い業界なのだろうかと残念です
   むしろITロボット僧侶は、現代の我々僧侶に対するブラックジョークだと考えれば、私達はこれを真摯に受け止めなければなりません。つまり、修行のあとがその後の僧侶としての生き方に滲み出る僧侶、仏心、慈悲心のある僧侶、そしてお経の上手い、仏教のことなら何でもお話できる僧侶になるべき努力を不断に怠ってはならぬことを自戒すべきでありましょう
   この意味で、唯一、浄土真宗(西)本願寺のブースがあってお寺や僧侶に対する意識調査のコーナーを設けていたのには嬉しさを覚えました。こういう場においてこそ私達僧侶は私達を取りまく社会から学ばなくてはならないとする姿勢が見てとれました。姿、形だけのお坊さんでは生きていけない時代です。既成仏教のお坊さん達がもっと来て欲しかったエンディング産業展でした



長泉寺住職
奥野 成

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今回の展示は、関根光次さんの油絵です。

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